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「元気」に生きる「覚悟」が決まる! 『運命を拓く ~天風瞑想録~ 中村天風/著』その②  言葉の「自己暗示」による、体への影響力は破壊的だ!

2020-05-29
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中村天風著『運命を拓く』の評判
先ず、不思議なことだが、この本は読むほどに力が漲ってくる。
金額の安さとは裏腹に、心が奮起する良書である。
しかし、p.251から様相が変わってきた。
気になるので、書いておこうと思う。
私は、どうもこの「君が幸せならそれで良い。他に欲しいものなど無い。」という考え方に違和感を感じて仕方が無い。
これは、天風先生の教えに限らないことだ。
私には、どうにもきれい事に思えて仕方が無いのだ。
人には欲がある。
欲があるから生きられる。
成長も出来る。
全世界の人間が、「貴方さえ幸せなら、私は何もいらない」と言う世界を想像して欲しい。
何をしに、人間として生まれてきたのか分からなくなりはしないだろうか。
人が人間として生きていく以上、欲は決して捨てきれない。
これは、人間の定めだからである。
無駄に、不必要なものまで、あれも欲しい、これも欲しいと欲張るのは明らかに良くない。
そうであるのなら、合点はいくのだが。
また、ロックフェラーの様な金持ちを引き合いに出すのは、不適切に思う。
彼らは、想像を絶する金持ちでなのだ。
その気になれば、なんでも手に入る心の余裕があるのだ。
もし、彼が貧乏で明日の食事にも事欠く程であり、それでも他の人間に施しをするような人物なら、心底素晴らしいと賞賛出来る。
それに、彼がタクシーで十分と考えるのは、そもそも移動手段にあまり拘りがなく、人件費や車の維持費を考えるのなら、タクシーやその他の移動手段の方が、経費が浮くと考えてのことかも知れない。
住んでいる場所は、渋滞も多いニューヨークである。
更に、金持ちが慈善活動をしたり、多額の募金をするのには訳がある。
全てがそうとは言わないが、一般人の妬みや批判を回避するためでもあるのだ。
そして、人は受け取るばかりでは、バランスが崩れ、大いなる損失を招きかねない、所謂振り子の法則に従い、自らお金や時間や労力を手放しているのである。
金持ちには、金持ちの悩みがある。
妬みによる失墜を避けたい、強盗に狙われたくないなど、彼らなりに不安は抱えているのだ。
そうした厄払い的な発想もあっての、慈善活動や募金なのである。
だから、金持ちを引き合いに出された天風先生の話には、疑問を感じるのである。

さて、もう一点注意した方が良い話が、その先に続いている。
それは、完全のお話である。
宇宙は確かに完全であると、私も認識している。
しかし、これを「何事も完全であるべき」と意気込んでしまう人がいるのだ。
これは、誤った認識である。
完璧主義者を増やしかねない。
物事が上手くいかないと、ストレスを増大させ、不幸になる可能性をはらんでいる。
正確には、全ては誰がなんと言おうが思おうが、そのままで完璧だと認識することだ。
例えるなら、桜の木は、誰が何と言おうが思おうが、桜の木に変わりは無いのだ。
「べき」とか人に言われたり思われる筋合いのないことなのだ。
力んだりする話ではない。
宇宙は、あるがままで完璧なのだ。
そう心の底から認識できるか否かであると私は思う。

以上、まだ読んでいる途中であるが、気になって仕方が無かったので、書かせて頂いた。
現在でいう「引き寄せの法則」と共通した内容です。誦句は「アファメーション」。
とは言っても軽々しい感じはしません。
これをすでに明治の時代に中村氏自身が気づき、大正〜昭和まで考えをひろめてきたという。
それまでは壮絶な人生を送っていたようですが、自分の身を乗って体験した悟りの言葉には
大きな力が宿っています。読むと元気が湧いてきます。
本は読みやすく、中村氏が思ったことを素直に言ってしまうようなところに、
ユーモアと親しみを感じました。
さまざまな啓発本を読んできたが、中村天風先生の教えは真理そのものを具体的に説いている。分かりやすく書かれているが、これは相当高度な話だと思う。私の人生最高のバイブルとなっています。