本書を読んで、改めて「誰をバスに乗せるか、誰をバスから降ろすか」に徹底的にこだわる大切さを痛感しました。
「徹底的に」とは、どこまで徹底しないといけないのか。
この点について、本書の以下の記述を目にしたとき、心にグサッときて1分ほど停止してしまいました。
"チームのメンバーが明日退社すると言ってきたら、
あなたは慰留するだろうか。
それとも少しほっとした気分で退社を受け入れるだろうか。
後者ならば、いますぐ退職金を与え、
本気で慰留するようなスタープレーヤーを探そう。"
(291ページより)
ここまでやって初めて「徹底してます」と言えるのかもしれません。
それくらい人材の質にこだわる。
ここにNETFLIX(ネットフリックス)の強さの秘訣が凝縮されているように思えます。
確かに、ここまで優秀な人材を選抜しているのであれば、わざわざそうした人材を管理するルールなんて作らずとも、各々が自発的に高いパフォーマンスを発揮してくれそうです。
優秀過ぎる人材あっての「ルールのない組織」。
杓子定規に「ルールの無い組織」という部分だけを切り取って自社に当てはめる…なんてことをしたら、おそらく失敗するのでしょう。
「なぜNETFLIX(ネットフリックス)はルールが無くとも機能するのか?」と問いかけ、裏側にある文脈を丁寧に読み取ることが大事ですね。
学びが多い一冊でした。
人事評価を人材市場にアウトソースするフリーライダーっぷりに支えられてる企業なんだなという発見がありました。
10年で爆発的に会社は成長するが、10年たつとメンバーは総入れ替え。みたいな。
利益率が高いからこそ実現可能なモデルなのだろうな。とは思いつつも、サイボウズのマネジメントの本と併せて読むとチームつくりの思想の違いか面白い。
勉強になりました。ありがとうございます。