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【話題作】『NO RULES 世界一「自由」な会社、NETFLIX』を解説

2020-12-05
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リード・ヘイスティングス、エリン・メイヤー著『NO RULES(ノー・ルールズ) 世界一「自由」な会社、NETFLIX』の評判
本書では、Netflixにおける自由と責任の文化を実現するための前提やプロセスが、共同創業者の質疑応答や事例ベースで詳細に紹介されている。

Netflixの企業文化は、GAFAのそれとは一味も二味も違うのは興味深い。

成果を出すという本質のみを追求するために、不要なものは全て削ぎ落とし、その多大なリスクを人間の優秀性によってコントロールするという大胆さは圧巻の一言。

特に組織の能力密度を高めるために、優秀でない人材を多額の退職金とともに切り捨てる潔さは、Googleが提唱する心理的安全性の法則には反しているようにも思える。

しかし、人は得するための行動よりも、損しないための行動の方が、より強い動機になることが心理学的に証明されているので、あながち間違っているとも言えない。

目標達成によって多額のボーナスを与えるより、通常の給与に市場価値以上のインセンティブを上乗せしておき、成果を出せなければ解雇によって高待遇取り上げるという、いわゆる恐怖政治によってパフォーマンスを向上させているのかもしれない。

また、そんな荒唐無稽にも思えるNetflixの文化から、日本企業が何を学び、どのように取り入れ、生かすかということも肝心。

本書でも言及されているように、国民性に適応するかが、鍵になってくるだろう。

日本には労働基準法がある限り、優秀な社員のみで組織を構成することは難しく、大抵は凡庸な社員をマネジメントしなくてはならないし、率直なフィードバックもパワハラなどで訴えられようものなら目も当てられない。

しかしながら変革のためには、時には破壊的なアプローチも必要になる。

本書で紹介されている文化や教訓を参考に、自社の強みや文化に適応するように、上手くカスタマイズしながら取り入れていくことで、組織のパフォーマンス向上やイノベーション実現に一役買ってくれることだろう。
NO RULES(ノー・ルールズ) のタイトル通りの会社、Netflix。その独特な人事
制度や組織設計といった面だけが、先行する書籍で紹介されたが、それがどの
ような企業文化の基に設計されているのか、本書を見ると立ちどころに分かる。
ルールが必要になる人材を雇わない、社員の意思決定を尊重する、不要な社内
規程を全部捨てよ、承認プロセスは全廃していい、引き留めたくない社員は辞
めさせる、社員の休暇日数は指定しない、上司を喜ばせようとするな、とこと
ん率直に意見を言い合うなどは、日本企業とはあまりに異なる際立った特徴で
あり、うらやましいと感じる向きは多いかもしれない。しかしだからといって
新常態の働き方とマネジメントが凝縮と帯にあるような考え方、これは行き過
ぎであろう。あくまでミッションや事業戦略に合致した形でこれらは語られる
べきであり、Netflixだからこそ許される設計なのだと感じる。これを移植して
うまくいく企業はさして多くないだろう。そして、素晴らしい成果を創出する
Netflixも日本では上手くいっていないということも、事実としてとらえておく
べきではないか。
日本語のルールに記載されているイメージが異なると思い、英語版を購入しました。
翻訳したのを読んでないのですが、日本語のノールールに記載されているものとは違うイメージだったのではと思っています。
ルールがなくとも自身で考え動ける人が居ればいいのですが、採用の費用も高くなるので、普通の会社では多分成り立たないですね。